リボソームユビキチンコードの分子機構とその普遍性の解明
【研究キーワード】
翻訳品質管理 / リボソーム動態 / ユビキチン化 / リボソーム品質管理 / ストレス応答 / クライオ電子顕微鏡 / リボソーム / E3ライゲース / クライオ 電子顕微鏡 / 品質管理 / 翻訳阻害 / クライオ電子顕微 / 異常翻訳停滞 / サブユニット解離 / プロテアソーム / 翻訳制御 / リボソーム修飾 / タンパク質分解 / リボソーム動体 / ユビキチン化制御 / 異常タンパク質分解 / 異常mRNA分解
【研究成果の概要】
正確な遺伝子発現は生命現象の根幹であり、その破綻や異常は様々な疾患の原因となる。正確なタンパク質合成を保証するため、細胞は異常な翻訳伸長阻害を認識し排除する品質管理機構RQCを保持している。リボソームは、タンパク質の誕生からフォールディングを含む成熟化過程で極めて重要なハブとして機能するため、品質管理機構18S NRDによって品質が管理されている。研究代表者は、異常翻訳に起因する2つの品質管理機構であるRQCと18S NRDに共通する分子機構を解析し、E3ユビキチンライゲースが、特異的な翻訳停止状態のリボソームの認識機構とユビキチン化によるリボソーム動態制御の分子基盤を解明した。
【研究の社会的意義】
研究代表者は、翻訳品質管理に加えmRNA安定性制御やストレス応答時における特異的リボソームユビキチン化による発現制御機構を世界に先駆けて報告し、生理機能を解析している。翻訳正確性維持機構は生命現象の基盤であり、特異的修飾によるリボソーム動態制御機構の解明は、タンパク質恒常性の維持に非常に重要であることが明確になった。正確な遺伝子発現は生命現象の根幹であり、その破綻や異常は様々な疾患の原因となる。従って本研究におけるリボソーム修飾による動態制御と発現制御機構の解明は、様々なタンパク質恒常性の異常に起因する神経変性疾患について発症の理解と創薬のの分子基盤になることは間違いないと考える。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】2018-04-01 - 2021-03-31
【配分額】44,330千円 (直接経費: 34,100千円、間接経費: 10,230千円)