患者iPS細胞表現型からの孤発性パーキンソン病の層別化と最適治療の開発
【研究キーワード】
パーキンソン病 / 深層学習 / iPS細胞 / 機械学習 / 高速3Dフローイメージャー
【研究成果の概要】
パーキンソン病症例の9割を占める孤発性症例は臨床症状からもその原因が多様な集団と予測され、疾患修飾治療法の開発にはその層別化が必須と考えられる。申請者は孤発性症例の患者iPS細胞表現型を遺伝性症例と比較しながら解析し、その表現型から分類することができれば最適な治療の開発につながると考え研究を進めてきた。しかしながら通常の統計解析手法では細胞表現型のデータから孤発性症例を層別化することが困難であったという課題が浮かび上がった。そこで本研究では、申請者がこれまで樹立した数百例の孤発性パーキンソン病患者iPS細胞由来ニューロンに対して ①細胞染色画像情報の直接の機械学習 ②高速3Dイメージャーを用いたハイスループットな細胞3D形態情報の取得とその機械学習 という2つの方法を用いることにより、各症例を客観的に分類可能な独自のシステムを構築することを目標とした。本研究の結果で孤発性症例が分類されれば、その成果を応用した新たな疾患修飾薬を用いた根本的治療の開発が期待できる。今年度は機械学習の分類器の精度を向上させるために8種類の遺伝性PD-iPS細胞でさらに多くの表現型の取得を進め、機械学習の判別精度を従来よりも高めることに成功した。太田らが開発した高速3Dフローイメージャーを用いてハイスループットに細胞画像データを取得し、機械学習をそのデータに適用し 細胞形態情報からPD患者と健常者の識別を試みるための高速3Dフローイメージャーの最適化を行った。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
清田 純 | 国立研究開発法人理化学研究所 | 情報統合本部 | チームリーダー | (Kakenデータベース) |
太田 禎生 | 東京大学 | 先端科学技術研究センター | 准教授 | (Kakenデータベース) |
石川 景一 | 順天堂大学 | 大学院医学研究科 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2021-04-01 - 2024-03-31
【配分額】17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)