脳の液性成分ダイナミクスにおけるメカノセンサーチャネルPIEZOの役割
【研究キーワード】
メカノセンシング / 脳脊髄液 / PIEZO / メカノセンサーチャネル / 脳 / 液性成分
【研究成果の概要】
本年度は、目的とする細胞種においてメカノセンシング分子を欠損させるために、当該細胞種においてCreを発現するマウス系統と、メカノセンシング分子のfloxマウスの掛け合わせを行い、コンディショナルノックアウトマウスの作成を行なった。ノックアウトが想定通りに起こっているかを検証するために、マウスから組織を回収し、RNAscopeによりmRNAの発現レベルについて解析を行なった。その結果、mRNAの残存量が個体によって非常に大きなばらつきがあることが判明した。すなわち、本Creマウス系統を用いて、遺伝型だけからどのマウスがノックアウト動物に相当するかを判断することが不可能な状態であった。このマウス系統ではCreのプロモーターである遺伝子が、発生過程の特定のステージで発現し、生後発達段階になると発現量が低下することが知られており、これがマウス個体間でノックアウト効率が大きく異なった原因であると考えられる。そこで目的とする細胞種でCreを発現する別のマウス系統を導入し、メカノセンシング分子のfloxマウスの掛け合わせを行った。上述と同様にマウスから組織を回収し、RNAscopeによりmRNAの発現レベルについて解析を行なったところ、こちらのマウス系統では、mRNA量の十分な低下が起こっていることを確認した。そこで、今後の解析についてはこちらのCreマウス系統を用いることとした。これに加えて、メカノセンサータンパク質の組織内分布を調べるために、蛍光タンパク質によってラベルしたレポーターマウス系統の組織に対して免疫化学染色を実施し、解析を行なった。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
藤森 俊彦 | 基礎生物学研究所 | 初期発生研究部門 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2020-04-01 - 2025-03-31
【配分額】17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)