アクチンファミリーによるヒストンダイナミクス制御の解明と応用展開
【研究キーワード】
細胞核 / クロマチン / ヒストンバリアント / アクチンファミリー / ヒストン / 核内アクチン / ヒストンバリアントH2A.Z / アクチン / エピジェネティクス / bicyclic peptide
【研究成果の概要】
ヒストンバリアントH2A.Zは、クロマチンに導入・排除されることで多くの遺伝子の転写制御に関わる。しかし,H2A.Z導入・排除のダイナミクスの制御機構は不明であった。H2A.Zノックアウト細胞および核内アクチンファミリー変異細胞を用いたクロマチン免疫沈降法などにより、核内アクチンファミリーがH2A.Z機能に関与することが示された。さらに、アクチンファミリーArp6, Arp8に特異的に結合する複数の二重環状ペプチド(bicyclic peptide)を細胞に導入し、H2A.Zの導入および排除の分子機構の一端を明らかにした。
【研究の社会的意義】
H2A/Zノックアウト細胞や、細胞核内アクチンファミリーに結合する二重環状ペプチドを用いた解析により、H2A.Zの導入や排除を行う複合体の機能メカニズムの一端を明らかにすることができた。この結果は、アクチンファミリーに結合する二重環状ペプチドによって、H2A.Zダイナミクスを介した人為的な遺伝子機能解析を行うことができる可能性を示唆しており、今後の農学・医学領域への応用も期待される。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
太田 邦史 | 東京大学 | 大学院総合文化研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2018-04-01 - 2021-03-31
【配分額】17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)