一細胞CRISPRスクリーニング法を駆使した機能的GWAS-SNP検出法の確立
【研究キーワード】
CRISPR / エンハンサー / 一細胞CRISPRスクリーニング / SNP
【研究成果の概要】
本研究では、ゲノム編集技術と一細胞RNA-seqを統合したエンハンサースクリーニング法を発展させ、GWASデータから表現型に寄与するSNPを効率的に選別する手法を開発する。2021年度はまずヒトSNP関連骨発生エンハンサー候補選定を行った。具体的には、次に示す3つのデータセットの統合解析により、骨関連疾患への関与が疑われる一塩基多型(Single-nucleotide polymorphism: SNP)の中で、エンハンサー領域に位置する候補を選定した。第一に、ヒトGWAS-SNPデータとして、GWAS catalog (https://www.ebi.ac.uk/gwas/) 、UK biobankのデータベースから骨関連疾患との関与が疑われるSNPプロファイルを取得した。第二に、ヒト骨芽細胞エンハンサープロファイルとして、最近報告されたヒト間葉系細胞の骨芽細胞分化におけるエピゲノムプロファイル(Nat Genet. 51(4):716, 2019)に加えて、当研究室で開発した幹細胞由来ヒト骨芽細胞のエピゲノムプロファイルからエンハンサー候補を取得した。第三に、マウスin vivo骨格発生におけるエンハンサープロファイルとして骨形成を担う骨芽細胞において、応募者らが取得した骨発生エンハンサー群から(Dev Cell 37:238, 2016; Development 143:3012, 2016, Cell Rep 12:229, 2015; 一部未発表)、ヒトにおいても保存されている領域を選別した。以上より骨疾患への関与が疑われるエンハンサー群に位置するSNPを選別した。
また、SNPスクリーニングの実施のために、ガイドRNA (gRNA)レンチウイルスライブラリーとCRISPRiレポータ細胞の作製に取り掛かった。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
岡田 寛之 | 東京大学 | 大学院医学系研究科(医学部) | 助教 | (Kakenデータベース) |
大庭 伸介 | 長崎大学 | 医歯薬学総合研究科(歯学系) | 教授 | (Kakenデータベース) |
関 真秀 | 東京大学 | 大学院新領域創成科学研究科 | 特任准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】挑戦的研究(萌芽)
【研究期間】2021-07-09 - 2024-03-31
【配分額】6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)