不安障害に対するVRを用いたマインドフルネスに基づく介入の効果および費用対効果
【研究キーワード】
マインドフルネス認知療法 / 不安障害 / VR / マインドフルネス / RCT
【研究成果の概要】
前年度に作成したvirtual reality(VR)による曝露を導入したマインドフルネス認知療法プログラムを用いて、単群前後比較試験のデザインでpilot studyを行った(新型コロナウイルス感染症の完全な収束がない状況で、その流行が去った間の期間を狙って、短期間で募集をしたため、N=4と少人数となった)。 具体的なプログラムの内容については、VRによる曝露をマインドフルネス認知療法をメインとする全8回のプログラムに組み入れ、被験者にとって苦手な場面に段階的に曝露した。プログラムの実施可能性については、従来のプログラムと比べ、実施可能性に大きな問題がないことを示した(組み入れ率100%(4/4名)、脱落率25%(1/4名)、研究参加率81.3%(26/32))。一方で上記結果やプログラム被験者からの意見も参考にし、さらなるプログラムやVRコンテンツの改良を行った。
具体的な変更点としては、以下の二点が挙げられる。一点目は、VRによる曝露の導入時期の変更である。8回のマインドフルネス認知療法のプログラムの中にVRによる曝露を組み入れると慌ただしいスケジュールとなり、被験者に戸惑いもみられた。そのため、VRによる曝露は8回の認知行動療法を実施した後で導入することとした。二点目としてはVRコンテンツをグラフィックで構成されたものから実写に切り替えたことである。被験者からはコンテンツに十分な不安をもたらすほどのリアリティがないとの報告があった。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2020-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)