古代・中世・近現代ヨーロッパ港湾都市の空間構成と社会動態に関する比較史的研究
【研究分野】西洋史
【研究キーワード】
海港都市 / ヨーロッパ史 / 中央ヨーロッパ史 / 港湾都市 / 神戸 / ネットワーク / 多文化主義 / 商業圏 / 国民国家 / 港町 / ヴェネツィア / 中央ヨーロツパ / フランドル / 地中海 / 西洋史 / 中央ヨーロッパ / コロニアル都市 / 青島
【研究成果の概要】
本研究の対象となる国際的港湾都市は、単なる商業的中心地ではなく、複数の文化的・社会的・経済的・政治的ネットワークの交差する場であり、多民族・多文化の交流の場である。また、さまざまな文化が交流するところであったことは、その要素のひとつひとつが、港湾都市の周辺地域や商業圏を超えて異なる文化圏の歴史と結びつくことを意味している。地域を超えるネットワークの拡大のありかたは、一国史、あるいは一地域の視点からでは、特定の文化的側面が強調され、時には、それが政治的負荷を帯びる場合もあったが、本研究では、港湾都市を窓口として、複数の文明が交差し結合するヨーロッパ像を立体的に構成することをめざした。そこにこそ、21世紀の多文化共存のありかたへの示唆が得られるのではないかと考えたからである。
この研究目的に合わせて、平成17年度には、神戸大学においてシンポジウムを開催して、港湾都市研究からの問題提起をおこなった。平成18年度には、パドヴァ大学よりイタリア近代史のヴィッジャーノ先生を招待して神戸大学百年記念会館会議室で講演会を開催した。平成19年度は17年度、18年度の実績を踏まえて、ニュージランドのユグノー史家ロビン・グウィン氏とヴィジャーノ氏を招請して11月に研究会を行い、海外での調査を含め研究成果を報告書にまとめた。
【研究代表者】