細胞老化の統合的理解による発がん制御機構の解明
【研究分野】腫瘍生物学
【研究キーワード】
細胞老化 / p53 / シングルセル解析 / 個体老化 / 発がん / DNA損傷応答 / 老化細胞 / メタボローム / Glutaminolysis / TCA回路 / 癌 / 老化 / 細胞・組織
【研究成果の概要】
細胞老化誘導過程において、リソソーム内に異常なタンパク質凝集体が生じ、これが原因となりCaMKII-p38MAPK-IL-1 alpha-NF-kB経路が活性化されて、細胞老化関連分泌現象(SPSP)が誘導されることが分かった。また老化細胞の生存はGlutaminolysisに依存しており、これを阻害すると老化細胞特異的に致死を誘導した。世界で初めて老化細胞を個体レベルで可視化し、解析可能なマウスモデルを作製した。また個体レベルで細胞老化誘導を制御可能なマウスモデルも作製した。興味深いことに、このマウスで細胞老化を誘導すると、個体の加齢性変化が促進した。
【研究の社会的意義】
本研究により老化細胞特異的な除去技術のシーズが開発された。この技術により個体レベルで加齢性変化を改善することができた。現在日本は超高齢社会を迎えて加齢性変化を改善する技術が社会実装されれば社会全体に大きな貢献を果たすことは間違いない。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】2017-04-01 - 2020-03-31
【配分額】42,640千円 (直接経費: 32,800千円、間接経費: 9,840千円)