幼児のO脚に影響する胎児期から出生後の栄養学的因子および遺伝的因子の解明
【研究キーワード】
ビタミンD / 妊婦 / O脚 / 遺伝子多型 / 乳幼児 / 紫外線 / 25(OH)D / 前向き観察研究 / 紫外線暴露量 / ビタミンD結合タンパク / ビタミンD関連遺伝子 / 幼児 / 栄養 / 日光暴露 / ビタミンD欠乏性くる病 / ビタミンD欠乏 / ビタミンD合成量 / 乳児 / エネルギー摂取量不足 / 下肢アライメント / ビタミンD充足状態 / 食事 / 妊娠後期 / 小児 / 母子 / 栄養評価 / ビタミンD受容体遺伝子多型
【研究成果の概要】
本研究BABY-LAB (Lower extremity Alignment and Bone metabolism) Studyの結果, 対象者の妊婦も生まれた児も大半がビタミンD(VitD)欠乏だった。妊娠期の血中VitD濃度は、VitD結合蛋白遺伝子の種類が影響していた。生後18ヶ月でO脚の児は、すでに生後3ヶ月でO脚の傾向があった。O脚となることに影響する因子は、生後3ヶ月のO脚の程度と、日光の紫外線レベルの低い月の出生であること、生後3ヶ月から18ヶ月でO脚の改善が悪いことであった。生理的と呼ばれ、原因がわからなかったO脚は出生ごろからのVitD欠乏が関係していることを明らかにした。
【研究の社会的意義】
東京の大学病院に通う妊婦とその妊婦から生まれたこどものビタミンD欠乏率の高さ、そして、それは紫外線からの合成量の低さに由来することも明らかとなった。紫外線が少ない時期に生まれた子どもはO脚になりやすかった。ビタミンDは骨だけでなく神経や免疫にも関わると言われている大事な栄養素であるため、欠乏させることのないよう摂取を勧めることが社会的急務である。食事からの接種だけでなく、日光からの摂取を見直すべきだろう。
【研究代表者】