新しい蛍光イメージングによる癌・神経・尿管の術中ナビゲーションと術中診断法の開発
【研究キーワード】
蛍光イメージング / 手術 / 癌の蛍光 / 神経の蛍光 / 尿管の蛍光 / 検体の蛍光観察 / 術中ナビゲーション / 術中診断 / 開腹手術 / 腹腔鏡手術 / 検体の蛍光癌診断 / 術中蛍光ナビゲーション / 腫瘍の蛍光 / 尿の蛍光 / 自家蛍光 / 試作機による観察 / 蛍光ナビゲーション / 癌 / 神経 / 尿管
【研究成果の概要】
(1)膵臓腫瘍、神経、尿管の蛍光イメージング:新しい蛍光イメージング機器を試作しヒトによる臨床試験を施行。安全性を確認、膵内分泌腫瘍、血管の蛍光観察が可能であった。尿の蛍光は観察されたが、尿管や神経に関する症例が限られ尿管や神経の蛍光は確認できなかった。ラットを用いて実験を遂行中である。
(2)ミクロ蛍光イメージングによる癌の蛍光観察:1000倍に拡大可能な共焦点レーザー顕微内視鏡を用いて、手術検体、術中観察を行った。大腸癌肝転移の観察にて90%以上で癌部と非癌部の判別が可能であり、胆管癌では癌部と非癌部の判別感度は60%、特異度は80%であった。現在AIによる本イメージング診断を研究中である。
【研究の社会的意義】
手術後の短期・長期成績を向上させるため手術損傷の回避は必須である。近年普及しつつあるインドシアニングリーンを用いた蛍光イメージングは胆道排泄のため膵腫瘍、尿管、神経の蛍光観察は不可能であった。それらを描出できる新しい蛍光イメージングは尿管や神経の損傷に起因する合併症を予防し手術時間の短縮、安全性の向上に寄与する可能性がある。癌の手術において術中癌診断は病理医による迅速診断が唯一の方法であった。癌のミクロ蛍光イメージングと術野観察、手術検体観察は術中癌診断にかかる時間を短縮し病理医の負担を軽減する可能性があり、診断精度が確立した際の手術時間の短縮、医療経済の改善がもたらされる可能性がある。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2018-04-01 - 2020-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)