パーキンソン症候群診断におけるDAT SPECTの定量化と機械学習への応用
【研究キーワード】
DAT SPECT / 核医学 / 機械学習 / パーキンソン病 / パーキンソン症候群 / 画像診断
【研究成果の概要】
本研究の目的はDAT SPECTの新たな定量化方法を考案、検討し、従来の測定法と比較してより診断精度の高い方法を求めることである。
新たな定量値としてはフラクタル解析で得られるフラクタル次元(FD、Fractal Dimension)の有用性を以前報告し、さらに従来用いられている定量値であるSBR(Specific Binding Ratio)やAI(Asymmetry Index)とこのFDを機械学習(support vector machine)を利用して組み合わせて画像診断することで、検査の診断能がより向上することが確認できた。続いて従来用いられている定量値であるSBRに関して脳脊髄液マスク補正という手法が有用であることも検討を行った。
さらにDAT SPECTから得られる各種の定量値(SBR、PCR[putamen-to-caudate ratio]、AI)を的確に用いることでパーキンソン病や非定型パーキンソン症候群をより正確に鑑別することが可能かどうか、その診断体系の確立を目的とする研究を行った。実際にはこれらDAT SPECTの各定量値に加え、MIBGシンチから得られる定量値(H/M比、Washout Rate)を組み合わせることでこれらの疾患をより正確に鑑別できることを証明した。
さらに追加研究としてパーキンソン病やレビー小体型認知症におけるDAT SPECTの所見と脳血流シンチグラフィとの相関関係に関して現在研究、検討を進めている。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2019-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)