数学・運動の好き・嫌いの脳基盤の探索
【研究キーワード】
負荷 / 価値学習 / 認知的負荷 / 身体的負荷 / 好き嫌い / 選好 / 脳基盤 / fMRI
【研究成果の概要】
昨年度に引き続き、強化学習理論の枠組みを用いた、負荷のかかる行動を取る意思決定に関する理論的検討を進めた。次元削減されたsuccessor representationという状態表現が用いられた場合に、価値の不正確な近似によって、負荷のかかる行動を取る選択肢よりも、それを回避する選択肢の方が価値が高く見積もられ、それゆえ負荷の回避すなわち先延ばしが生じうる可能性について、負荷(コスト)の大きさ、学習率、選択における探索の度合い(逆温度)を変えた場合も含めシミュレーションを行って検討し、それらパラメータのある程度の範囲において、先延ばしが生じることを示した。また、負荷を回避することによるある種の「ペナルティ」、あるいは予期されない後悔がある場合についても、それぞれそれらを表すことを想定した形に拡張したモデルを用いて検討し、前者によって先延ばしが減る可能性を示した。また、状態表現自体が徐々に更新されていく場合も検討し、これによっても先延ばしが減る可能性を示した。一方、負荷のかかる行動を取るか否かの意思決定・先延ばしの実験的研究について、オンラインでの実施も踏まえた実験課題のデザインおよびプログラム準備や、同時に使用する質問紙の検討・選定を進めた。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
永瀬 麻子 | 鳥取大学 | 医学部 | 特別研究員(PD) | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】挑戦的研究(萌芽)
【研究期間】2019-06-28 - 2023-03-31
【配分額】6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)