Diabetic tubulopathyの病態解明とその先制医療への応用
【研究分野】腎臓内科学
【研究キーワード】
糖尿病性腎錠 / 近位尿細管 / Rho / Sirtuin / PHD2 / SGLT2 / 尿細管細胞肥大 / mDia / 近位尿細管肥大 / NAD / NMN / 超早期治療介入 / 糖尿病性腎臓病 / 糖尿病性腎症 / 肥満関連腎症 / iNAMPT / 内科 / 糖尿病 / 臨床 / 薬理学 / シグナル伝達 / ニコチン酸代謝 / トランスレーショナルリサーチ
【研究成果の概要】
Diabetic Tubulopathyを糖尿病における腎合併症の主たる治療ターゲットとする治療戦略を確立する研究を推進し、その分子標的として小分子G蛋白RhoA、組織虚血センサーPHD2、NAD依存性脱アセチル化酵素Sirtuinそして近位尿細管の糖再吸収担体SGLT2を設定した。これら機能分子の近位尿細管での糖尿病性腎臓病超早期での活性化をまず明らかとし、組織学的変化として近位尿細管細胞の肥大を明らかとした。さらにこれらの変化への治療介入としてNAD代謝中間産物NMNおよびスタチン製剤の超早期での大量投与を検討して、特にNMNの大量投与に関してはその後の尿蛋白発症の抑制を達成している。
【研究の社会的意義】
糖尿病性腎臓病は現在新規透析導入の原因疾患の第1位であり、透析導入の6割近い患者は糖尿病が原因である。その治療体系は、血糖管理、脂質管理、血圧管理といったリスクファクター管路のみで腎臓自体をターゲットにした治療法がない状況である。糖尿病はエネルギー代謝異常の疾患である故エネルギー代謝の活発な近位尿細管が真っ先に障害されるという考えのもと近位尿細管における超早期の機能異常に注目した病態解明、治療戦略の構築を目指し、スタチン大量投与、NMN大量投与などを提唱したいと考えている。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
長谷川 一宏 | 慶應義塾大学 | 医学部(信濃町) | 助教 | (Kakenデータベース) |
伊藤 裕 | 慶應義塾大学 | 医学部(信濃町) | 教授 | (Kakenデータベース) |
徳山 博文 | 慶應義塾大学 | 医学部(信濃町) | 講師 | (Kakenデータベース) |
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【研究協力者】 |
村丘 寛和 | |
海野 寛之 | |
内藤 真規子 | |
神田 武志 | |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2016-04-01 - 2019-03-31
【配分額】17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)