魚類脳と空間認知:大規模回遊の神経基盤
【研究キーワード】
ウナギ / 空間認知 / 学習 / 大脳 / 視覚 / 脳損傷 / 側線器官 / 魚類 / 脳 / 外套 / 海馬 / 回遊 / 大規模回遊 / アロメトリー / 神経機構
【研究成果の概要】
ニホンウナギの空間認知を調べる為に、モリス型迷路と類似した装置を開発し、ウナギの空間学習を初めて実験的に明らかにした。次にこの学習が迷路外の視覚手がかりを利用したものであること、大脳損傷が学習した空間記憶を障害するという知見を得た。嗅覚損傷、視覚損傷による遊泳運動の障害も分析した。ウナギ脳の外部形態を調べるための指標を開発し、他の魚種と比較してその特異性を明らかにした。
【研究の社会的意義】
ウナギは日本人の好む食材であり、我々は古くからこれを賞味してきた。しかし、近年になってウナギ資源の減少が大きな問題になってきた。この問題の解決にはウナギの行動の基盤研究が必須であるが、従来水産学の枠組みで研究がなされており、個体レベルでの実験的研究は行われてこなかった。本研究はウナギの空間行動の初めての実験心理学的研究である。またウナギ脳の研究もこれまで手をつけられなかった領域である。本研究は直接ウナギ保全を目的としたものではないが、その為の基盤的情報を提供するものである。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
塚本 勝巳 | 東京大学 | 大学院農学生命科学研究科(農学部) | 特任教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2018-04-01 - 2022-03-31
【配分額】17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)