セントロメア領域に特異的なヌクレオソームの結晶構造解析
【研究分野】生物物理学
【研究キーワード】
クロマチン / セントロメア / ヌクレオソーム / ヒストン / ヒストンバリアント / ゲノム機能 / ゲノム構造
【研究成果の概要】
本研究では、真核生物のセントロメア領域の主要な構成因子であるヒストンH3バリアントCENP-Aを含むヌクレオソームの立体構造を明らかにした。本構造解析によりCENP-Aヌクレオソームは各二分子のヒストンCENP-A、H4、H2AおよびH2Bからなるヒストン八量体にDNAが左巻きに結合していることが明らかとなった。またCENP-Aヌクレオソームでは、ヒストン八量体に安定に結合しているDNA の長さがH3ヌクレオソームと比べ約26塩基対短いことが分かった。この知見より、CENP-Aヌクレオソームが、セントロメア領域に特異的なDNA結合タンパク質のセントロメア領域への集積や、セントロメア領域に特徴的な高次クロマチン構造の形成に関与していることが示唆された。また、CENP-Aのloop1領域のアミノ酸がCENP-Aのセントロメア領域への安定的な局在に重要であることも構造生物学および細胞生物学的解析により明らかにした。
【研究代表者】
【研究協力者】 |
胡桃坂 仁志 | 早稲田大学 | 理工学術院 | 教授 | (Kakenデータベース) |
香川 亘 | 早稲田大学 | 理工学術院 | 助教 | (Kakenデータベース) |
木村 宏 | 大阪大学 | 生命機能研究科 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
朴 三用 | 横浜市立大学 | 教授 | (Kakenデータベース) |
佐藤 衛 | 横浜市立大学 | 教授 | (Kakenデータベース) |
志賀 達也 | 早稲田大学 | 大学院・先進理工学研究科 | 修士2年 |
越阪部 晃永 | 早稲田大学 | 大学院・先進理工学研究科 | 博士3年 |
宮 優太 | 早稲田大学 | 大学院・先進理工学研究科 | 修士1年 |
松本 亮平 | 早稲田大学 | 大学院・先進理工学研究科 | 修士1年 |
有村 泰宏 | 早稲田大学 | 大学院・先進理工学研究科 | 修士2年 |
堀越 直樹 | 早稲田大学 | 大学院・先進理工学研究科 | 博士1年 |
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【研究種目】研究活動スタート支援
【研究期間】2009 - 2010
【配分額】2,756千円 (直接経費: 2,120千円、間接経費: 636千円)