肝胆膵がんの多元的オミックス解析による分子機構の解明
【研究キーワード】
肝胆膵がん / ゲノム / オミックス解析 / 分子分類 / 分子標的治療 / 腫瘍免疫 / 免疫 / ＲＮＡ / プロテオーム / ゲノム解析 / 多層オミックス / がんゲノム
【研究成果の概要】
肝がんについて、免疫ゲノム解析より腫瘍内の免疫抑制機構の視点で４つの分類を確立した。また、プロテオームとの統合解析を行い、肝臓がんの分子標的薬適応の分類も行った。肝細胞がんと胆管がんが混在する特殊な「混合型肝がん」の統合的ゲノム解析を行い、その可塑性の特徴を明らかにした。胆嚢がんを含む219例の胆道がんのゲノムとRNAデータより、個々の分子標的薬の同定を行い約1/3 の症例について治療薬が見つかった。
化学放射線療法をうけて切除した膵がんと小腸の新鮮凍結サンプルを収集し、ゲノム解析、ＲＮＡ解析、小腸の細菌叢解析をおこなって化学療法の影響について検討した。
【研究の社会的意義】
本研究は、最も難治性である肝胆膵がんに照準をしぼり、そのゲノム、RNA,たんぱく質、免疫、腸内細菌叢といった多元的なオミックス解析を行い、肝胆膵がんの分子分類を確立し、また、個別化治療の提案をおこなうものである。
【研究代表者】