雑種強勢のエピジェネティック分子機構
【研究分野】基礎獣医学・基礎畜産学
【研究キーワード】
エピジェネティクス / DNAメチル化 / 胎盤 / 雑種第1代(F1)動物 / HELP法 / 栄養膜幹(TS)細胞 / クローン動物 / bioinformatics / RLGS法 / 栄養膜幹細胞 / 発生
【研究成果の概要】
平成17年度後半に引き続き、平成18年度前半は米国において、DNAマイクロアレイを用いたゲノムワイドDNAメチル化解析法であるHELP法の習得と改良を行った。哺乳類ゲノムにおけるDNAメチル化表的であるCpG2塩基配列の分布に着いてコンピューター解析を行い、HELP法で用いられているメチル化感受性酵素の認識配列によってDNAメチル化状態が解析可能なゲノム画分をより多くPCR増幅することで、特にDNAメチル標的の集中しているCpGアイランド領域の詳細な解析を可能にするためにHELP法に改良を加えた。さらに、解析結果を処理するためのコンピューター処理法についても習得・改良を行った。これまでに行ってきた雑種第1代特異的DNAメチル化可変領域(F1-DMR)の解析に加え、種間におけるDNAメチル化差異を比較した。比較においては種間のDNA配列差異(ジェネティック差異)とDNAメチル化差異(エピジェネティック差異)を区別するためのコンピューター解析方法についても検討した。こうして得られたDNAメチル化差異のある領域と、17年度までに行った、RLGS法と仮想RLGSイメージ(viRLGS法)を用いた胎盤、肝臓および腎臓におけるF1-DMR候補領域について、メチル化感受性酵素を用いたリアルタイムゲノムPCR法およびバイサルファイト処理ゲノムDNAを用いたpyrosequencing法によってDNAメチル化率を検討しF1-DMRの同定を進めた。
【研究種目】特別研究員奨励費
【研究期間】2004 - 2006
【配分額】3,400千円 (直接経費: 3,400千円)