思春期心身機能の健やかな発達を評価する集約的ゲノム指標の開発
【研究キーワード】
epigenetics / GWAS / polygenic risk score / 思春期コホート / エピジェネティクス / ポリジェニックリスクスコア / 思春期
【研究成果の概要】
1年目はTTCサンプルにおけるPRS解析に向けて、当初の予定通り1000検体を超えるサンプルをジャポニカアレイNEOによるSNP解析を行った。更にSNP解析データは東北大学メディカル・メガバンクで全ゲノムインピュテーションを行い、約1000検体については解析が完了している。PRS予測モデルの構築については、PLINK及びPRSiseの2種類の解析ツールを用いている。予備的段階であるがPRSの算出に成功しており、データが揃い次第、思春期発達情報との関連解析を行う予定である。
2年目以降のDNAメチル化解析については、pnTTC第1期から第3期まで縦断検体として存在するものを対象とし、最終的に各150検体の合計450検体に対してゲノム網羅的DNAメチル化解析を行うこととした。対象となる検体の唾液サンプルよりDNA抽出を実行し、第1期150検体の唾液DNAについては精製終了している。第2期、第3期分の唾液DNAについても精製中であり、今年度内には終了する見通しである。Infinium Methylation EPIC Kitを用いたメチル化解析については熊本大学大学院分子脳科学教室との共同研究により、解析を進める予定である。
本研究助成金により、検体収集・精製、全ゲノムインピュテーション解析依頼、解析ツール利用研修など、研究計画の初期段階に必要となるデータ準備や解析技術習得などが行えた。現時点では報告できる解析結果は十分に得られていないが、研究進展は順調であり今後収集されたデータの解析により、思春期発達における心身機能の評価機構の確立を十分に目指せると確信している。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2021-04-01 - 2024-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)