構成的アプローチによる収縮環の統御機構の原理解明
【研究キーワード】
アクチンフィラメント / ミオシン / 収縮環 / リポソーム / アクチン結合タンパク質
【研究成果の概要】
動物細胞における収縮環は、主にアクチンフィラメント、ミオシン、アクチン架橋タンパク質(ACP)から構成される収縮性のリング状構造体である。収縮環様構造体を再構成して機能させるモデル系の創出を目指し、in vitro及びリポソーム内でその形成条件や分子プロセスを検討した。1分子イメージングにより、ミオシンのアクチンフィラメント切断活性や複数のACPの結合特性を明らかにした。In vitroおよびリポソーム内で、細胞骨格からなる構造体は、アクチンフィラメントの切断活性に依存することが分かった。これらの結果は、収縮環様構造体の形成はアクチン調節タンパク質によって制御しうることを示唆している。
【研究の社会的意義】
細胞が二分して増殖することは、生命の基本的現象であり、その解明は生命科学の主要な課題のひとつである。本研究は、細胞分裂研究の新たな手法の創出を目指し、収縮環形成機能を研究するに当たりその学術的意義がある。この新たな手法から得られた知見は、細胞分裂(増殖)がかかわる再生医療の分子基盤に繋がることが期待でき社会的意義が高い。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
矢島 潤一郎 | 東京大学 | 大学院総合文化研究科 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】挑戦的研究(萌芽)
【研究期間】2018-06-29 - 2020-03-31
【配分額】6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)