カビ細胞壁生合成酵素の阻害に基づく海洋無脊椎動物からの高選択的抗カビ化合物の探索
【研究分野】水産化学
【研究キーワード】
海綿 / 抗カビ性 / 海洋 / 無脊椎動物 / 単離 / 構造決定 / 海産無脊椎動物
【研究成果の概要】
日本沿岸産海産無脊椎動物の抽出液から、抗カビ活性成分の単離および構造研究を行い、以下に示すような新規物質を単離した。
1.新規ミカロライド類
五ヶ所湾産の海綿Mycale sp.から抗カビ成分として3種の新規ミカロライド類を得た。それらの化学構造は各種スペクトルデータの解析から、30-hydroxymycalolide A、32-hydroxymycalolide A、および38-hydoroxymycalolide Bと決定した。
2.Acanthosterol sulfate類
五ヶ所湾産の海綿Acanthodendrilla sp.から10種の高度に水酸化されたステロールの硫酸エステルを得た。これらの化学構造は、各種スペクトルデータの解析から明らかにした。
3.Rubroside類およびAurantoside類
八丈島産の海綿Siliquariaspongia japonicaから11種のテトラミン酸と共役ポリエンを含む化合物rubrosaide類およびaurantoside類を単離し、それらの化学構造を、各種スペクトルデータおよび化学分解により明らかにした。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
中尾 洋一 | 東京大学 | 大学院・農学生命科学研究科 | 助手 | (Kakenデータベース) |
伏谷 伸宏 | 東京大学 | 大学院・農学生命科学研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】1998 - 1999
【配分額】15,200千円 (直接経費: 15,200千円)