三価鉄還元酵素遺伝子導入(鉄欠乏耐性)植物の創成
【研究分野】植物栄養学・土壌学
【研究キーワード】
コウボ / FRE1 / CaMV35S / トランスジェニック・タバコ / BPDS / Fe欠乏 / PCR / FREI / トランスジエニツク・タバコ / Agrobacterium / Fe^<3+>-reductase / ylast / Nicotiana tabacum / pBI121 / Fe-deficiencuy
【研究成果の概要】
酵母の細胞膜に存在する3価鉄還元酵素の核遺伝子FRE1を含むplasmid(pC6L)ら制限酵素でORFにあたる配列を切り出し,2種類のT-DNAのコンストラクト,PYH6(pBI121由来)とPYH7(pUCΩE12GUS由来)に組み込み,タバコ(Nicotiana tabacum L.var SR1)に感染させた.カナマイシン耐性カルスを選抜し,植物体を再生させT2植物種子を採取し,カナマイシン耐性の7個体を得た.FRE1に特異的なプライマーでPCRを行ない,根からのRNAに対してノーザンハイブリダイゼーションを行なうと,0.9kbの転写物が確認された.この転写物は予想されるmRNAの長さよりも短かかったが,一応実験を続行した.これらの遺伝子導入植物の根の細胞膜が導入遺伝子の恒常的な発現によって,鉄が十分にある条件下でも3価鉄還元酵素活性を有しているかどうかを,根圏近傍のBPDS-Fe^<2+>の発色法を用いて検定した.ざんねんながら,発色は有意ではなかった.そこで鉄欠乏条件下での本酵素活性の持続性を水耕法によって検定したところ,2株が鉄欠乏耐性を示した.一方,本実験では,完全長のmRNAが得られていない.その原因を追究したところ,酵母ではポリAシグナルとは読まれない配列が,タバコでは読まれているために転写が途中で終了していることが判明した.現在,FRE1中のこの様な可能性のある5カ所のコドン領域をサイトスペシフィックミュータジュネシスにより改変した遺伝子を作成して,遺伝導入タバコを作成している.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
藤原 徹 | 東京大学 | 農学部 | 助手 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】一般研究(B)
【研究期間】1994 - 1995
【配分額】4,400千円 (直接経費: 4,400千円)