オートファジーの炭素代謝制御への寄与とその生理的意義の酵母種横断的な解明
【研究分野】応用微生物学
【研究キーワード】
オートファジー / 炭素源 / グルコース / エタノール / 酵母 / 液胞 / 液胞形態 / Saccharomyces cerevisiae / ダイオキシックシフト / ミクロオートファジー / 生理学 / 炭素代謝
【研究成果の概要】
オートファジーは真核生物に広く保存された細胞内分解システムである。本研究では、酵母におけるエネルギー代謝で主要な役割を担う炭素代謝に着目し、オートファジーの生理学的意義を明らかにすることを目指した。出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeではエタノールで増殖時、またエタノールが枯渇時にオートファジーが生じていることが示され、細胞質、小胞体、ミトコンドリアが分解されていた。特に、エタノール枯渇時ではミトコンドリアがさらに良く分解されていた。さらに、エタノール増殖時、エタノール枯渇時において、細胞質や脂肪滴がミクロオートファジーが生じていることも示された。
【研究の社会的意義】
本研究では、低濃度のグルコース培地を使用することで、出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeにおいて、オートファジーが様々な飢餓やストレスのみならず、エタノール増殖という通常の生育条件でも様々な種類のオートファジーが生じていることが示され、オートファジーの生理学的意義の一端を明らかにできた。細胞の生理学的意義を検討するにあたり、様々な培地条件を精緻に検討することの重要性が再認識された。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(B)
【研究期間】2017-04-01 - 2020-03-31
【配分額】4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)