超長期油田形式シミュレーションに関する研究
【研究分野】資源開発工学
【研究キーワード】
炭化水素 / 堆積盆地 / 圧密 / ケロジェン / 一次移動 / 二次移動 / 数値モデル / 超長期シミュレーション / 油田形成 / 圧密理論 / 数値解析 / 反応速度論 / 圧密系数決定 / シミュレ-タ設計 / 圧密係数決定
【研究成果の概要】
本研究は、地球内部で地質時間に亘って進行する油田形成プロセスを数値モデル化し、長期的に数値シミュレーションにより捉えることで、油田・ガス田の探鉱活動における発見確率の向上を図ることを目的としたものである。
本研究で行われた研究内容および結果の要点は以下の通りである。
(1)地層パラメータに関する実験的研究-地層の機械的圧密の進行に伴う堆積物物性変化、圧密中の粘土質堆積物中の2相流体移動、油水の排出、油水の重力置換、等に関する実験を行った。特に高圧密領域での堆積物物性変化の様子を明らかにした。
(2)超長期油田形成シミュレーションプログラムの開発-地層の圧密変形、油水2相流体流動、熱移流・拡散を考慮した3次元シミュレーションプログラムを開発した。また、グラフィックプログラムの作成を行った。
(3)地質学的研究およびケーススタディー堆積盆地の構造運動の地史、根源物質量の推定、地化学的条件に関する公表データ収集と地質モデリングを行った。収集されたデータを参考に堆積過程のデータ(堆積速度、堆積総砂泥比、海深など)を作成し、化学反応パラメータ、地層物性パラメータを実験結果等を基に設定して、一次元及び2次元シミュレーションを行い、結果の検討からプログラムのチェックを行い計算の正しさを検証した。
本研究では、以上のように基本的なシミュレーションの骨組みまではおおよそできあがったが、長期現象のパラメータの実験的、フィールド的な取得、推定方法、を検討し、シミュレーションの結果に実用的信頼性を持たせることが今後の課題である。
【研究代表者】