スペクトル差分法の複雑形状への適用
【研究分野】数学一般(含確率論・統計数学)
【研究キーワード】
スペクトル法 / 差分法 / 数値解析 / 自然対流 / スペクトル差分法 / 複雑形状 / 流熱解析
【研究成果の概要】
本研究で使用するスペクトル差分法は2次元問題/軸対称問題では一方向に完備なスペクトル展開(フーリエ展開,Dini展開,ルジャンドル展開等)し,直交方向に対する微分方程式を導出し,その微分方程式を数値解析する手法であり,このため,成分への分解時には誤差が入り込まないので,元の方程式の性質の評価としての数値解析には極めて適している上,空間精度が良好であり,数値求積速度が大きいという特徴がある.既に,簡単な関数で表現できる幾何形状に対する単連結領域,二重連結領域における一様流中の流れ,強制対流,自然対流,非ニュートン流について極めて有用であることを明確にしたので,汎用性を念頭において前記以外の複雑な形状下での適用性を確証することが急務とされている.そこで2次元単連結領域を対象として,境界を円に写像する汎関数を導入し,種々の具体的な幾何形状に対して,写像関数を定めて,定常自然対流場を求積した.その結果,半無限長方形キャビテイ,カッシーニキャビテイ,非円形断面キャビティ(いくつかのパラメータを含む特定の関数で創成)を対象として,種々のパラメータ(グラスホフ数,プラントル数,弾性数)に対して安定に解を求める方法を確立した.
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】1997 - 1998
【配分額】1,800千円 (直接経費: 1,800千円)