プロジェクトの知的マネジメントを支援するスマート情報モデルの定式化
【研究分野】船舶海洋工学
【研究キーワード】
プロジェクトマネジメント / 階層構造 / WBS / Diamomd Mandala Matrix : DMM / トップダウン指向情報モデル / EA : Enterprise Architecture / Data Flow Diagram : DFD / Work Flow Architecture : WFA / IDEF0 / ソフトウェア設計 / ワークフロー / システム設計
【研究成果の概要】
プロジェクトを知的に支援するシステムにおける情報モデルの提案を目的としている本研究では,初年度において,プロジェクトを構成する様々なアクティビティの役割を明確にし,アクティビティの情報の流れを考慮したプロジェクト情報の表現と,プロジェクトの成果物に関する情報の表現について十分に検討する重要性を確認した.本年度は,近年,注目されているEA : Enterprise Architectureにおける業務・システムのモデル化と最適化に関する各種方法論と課題を調査し,初年度で検討したトップダウン指向情報モデルを活用したタスク情報および成果物情報の記述管理を実現化するための情報モデルの提案と評価を実施した.
プロジェクトを支援するシステムを構築するために具体的に提案する情報モデルとして,プロジェクト・プロセス,業務プロセス,作業プロセスを次のように定義し,
・プロジェクト・プロセス(Project Process):組織における全業務プロセス
・業務プロセス(Work Process):1つ以上の作業プロセスにより構成
・作業プロセス(Operational Process):アクティビティ(作業)により構成
これらのプロセス間の関係と各プロセスに対応するデータフローおよび組織情報との関係を定義したプロジェクト・アーキテクチャを提案した.さらに,プロジェクトを推進する各作業者が行う作業のフローおよび各作業者間の連携に着目し,このプロジェクト・アーキテクチャの構成要素として,1)作業者モデル,2)作業プロセスモデル,3)組織情報モデル,4)作業連携モデルの4つのモデルを整理した.
本研究では,プロジェクトを明確に記述可能なプロセスモデルを提案し,記述したプロジェクト・プロセスを改善するための指針として,プロセス全体における各アクティビティの実行順序の改善案,および各アクティビティの各アクタへのアサイン案を提示することにより,プロジェクト計画者が大規模なプロジェクト・プロセスを改善する作業の負担を軽減する枠組みを構築した.
【研究代表者】
【研究種目】萌芽研究
【研究期間】2004 - 2005
【配分額】3,300千円 (直接経費: 3,300千円)