絶大希少事象を考慮した歪み・非対称不確実性・不明確性のリスク経済実験・理論分析
【研究キーワード】
絶大希少事象 / 不確実性 / 不明確性 / リスク経済分析 / 歪み / 非対称 / 実験 / リスク / 経済実験 / 理論分析 / 歪み・非対称性 / 不確実性・不明確性 / 経済実験・理論
【研究成果の概要】
当該年度の研究計画に沿い、インドネシアと日本で対称と非対称な不確実性と不明確性を伴う絶大希少事象を考慮したリスク行動実験とリスク行動経済理論構築の為の文献調査を行った。フィールド実験、オンラインでの実験、そして、実験室実験を各々行い、現在、その結果は解析中である。行った実験は、不確実性と不明確性下での公共財供給実験、及び、不確実性と不明確性下でのリスク選択実験である。その各々の実験において各被験者は複数の異なる状況(対象な不確実性、対象な不明確性、非対称な不確実性、非対称な不明確性)での行動や選択を決める。よって、上記した一連の実験データを統計分析する事により、人々がどの様な状況でどの様に行動や選択を変化させるのか、可能であり、且つ、こうした研究は、多くの不確実性と不明確性と伴う気候変動問題やその他災害・天災に対応する政策への示唆を提示出来るものとなっている。今の所、当初予定していた通り、不確実な状況と不明確な状況では人々の行動に大きな違いがある様である事、そして、その不確実性と不明確性の分布が対象であるのか、非対称であるのかもデータ分析の結果より少しずつ明らかになってきている。特に、不確実性下と不明確性下の状況でその分布が非対称で歪んでいればいる程、リスク回避型からリスク愛好型へリスク選好が変移する可能性が示唆されており、それらの結果の頑健性を現在、確認している。収集したデータの解析を更に進め論文化するだけでなく、更に実験内容を更新・改良し更なる経済リスク理論の構築とFMRI実験への新たな試みを開始する予定で作業を進めている。
【研究代表者】