外磁場中のGinzburg-Landau方程式の研究
【研究分野】工学基礎
【研究キーワード】
Ginzburg-Landau方程式 / 超伝導 / マイスナー効果 / 線形半群理論 / ガレルキン法 / 初期値境界値問題 / 差分スキーム / 臨界磁場 / 超電導 / Ginzburg-Landau eq. / 数理モデル / 非係形現象 / Ginzburg-Landau / 非線形現象 / 超電導体 / Meissner効果 / 最小化問題 / ペナルティー法 / 初期値・境界値問題 / 弱解 / 強解
【研究成果の概要】
1.定常状態のマイスナー効果を巨視的に表現する拘束条件をGinzburg-Landauのエネルギー汎関数に付加して、その最小化問題を考え、それをペナルティ法を用いて解き、その非自明な解の存在定理を得た。さらに、その数値シミュレーションを行い、その解が巨視的にマイスナー効果をよく表現していることを確認した。
2.外部磁場中の時間依存のGinzburg-Landau方程式とMaxwell方程式の連立方程式に対する初期値境界値問題の大域的弱解と境界の存在と一意性定理の研究を空間二次元と三次元の場合に行った。
最初にL_2空間の枠組みでガレルキン法を用いて、大きなデータの一意存在定理を示し、さらに、L_3空間の枠組みで、大きなデータに関しては局所解の一意存在定理を線形半群の理論と非線形項の適切な評価を用いて、最初全空間で、次に有界または非有界領域の場合に確立した。
さらに、自明解の安定性を示すことにも成功した。
3.時間依存のGinzburg-Landau方程式の数値解析は、単に離散化すると、方程式のゲージ不変性が失われて、なかなか適切に現象を捉えることが出来ない困難さがある。本研究では、時間ゲージを採用し、方程式をうまく変形すると、その離散化が全自由エネルギーが時間とともに単調に現象するような差分スキームが構成できることに着目し、それを用いて、第一種と第二種の超伝導状態の時間的変化を外部磁場の下で数値シミュレーションした。その結果は、物理理論の正当性をよく示すものであった。
【研究代表者】