半導体をベースとした磁気光学結晶とその応用
【研究分野】応用物性・結晶工学
【研究キーワード】
半導体磁気光学結晶 / スピン / 磁気光学効果 / MnAs / GaMnAs / InGaMnAs / トンネル磁気抵抗効果 / 導波路型光アイソレータ / 磁気光学結晶 / 強磁性半導体 / キュリー温度 / クラスター / 分子線エピタキシー / 強磁性ナノクラスター / スピントロニクス
【研究成果の概要】
これまで行ってきた1)GaAs : MnAsナノクラスター構造を含む半導体ベース多層膜磁気光学結晶、2)3元および4元混晶のIII-V磁性半導体とヘテロ構造、3)Mn-デルタドープGaAs層を含むヘテロ構造の作製、物性機能の探索と最適化についての研究を引続き行い、基礎的な物性探索と機能設計の知見をまとめ、これに基づくいくつかのデバイス提案と試作を行い将来の方向性を示した。主な研究成果は下記の通りである。
・3元混晶(GaMn)As,4元混晶(InGaMn)As磁性半導体の、磁気特性(保持力、残留磁化、飽和磁化、磁気抵抗、ホール抵抗など)および磁気光学効果(ファラデー効果、カー効果)の最適化を行い、良好な結晶性と大きな磁気光学効果を得た。
・磁性混晶半導体やMnAsナノクラスタを含むヘテロ構造・多層膜の設計/作製、バンドエンジニアリングと光波エンジニアリングを活用した磁気光学効果(ファラデー効果、カー効果)の最適化と制御を行い、この材料系を用いた導波路型光アイソレータを設計試作した。
・GaAs : MnAsナノクラスター構造を含む半導体ヘテロ構造におけるトンネル磁気抵抗効果(TMR)を初めて観測し、TMRの最適化とデバイス試作を行った。
・Mn-デルタドープGaAs層を含むヘテロ構造のキュリー温度のさらなる高温化(192-250 K)に成功した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
菅原 聡 | 東京大学 | 大学院新領域創成科学研究科 | 助手 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】2002 - 2005
【配分額】50,960千円 (直接経費: 39,200千円、間接経費: 11,760千円)