レーザーとマイクロ反応器を複合化した不斉合成システム
【研究分野】マイクロ・ナノデバイス
【研究キーワード】
マイクロリアクター / 光触媒 / 内分泌かく乱物質 / アルキル化 / 光化学反応 / 不斉反応 / レーザー / 酸化チタン / 環境技術 / 光源技術 / マイクロ・ナノデバイス / 光物性 / 表面・界面物性 / 光不斉合成 / 光触媒反応 / 二酸化チタン / 発光ダイオード
【研究成果の概要】
光源と反応場の特徴を有効に組み合わせたマイクロ光化学プロセスの開発を目指し、光不斉合成、光触媒の酸化、還元力を用いた有機反応等をモデル系として、光反応に最適化したマイクロリアクターを設計、高収率、高選択率反応プロセスの実現を目的に研究を進めた。
まずマイクロリアクターを用いた光不斉増感反応の実効性の検証を試みた。(Z)-シクロオクテンの光増感エナンチオ区別異性化反応、および(R)-(+)-リモネンへのメタノール極性付加反応をマイクロリアクター中とバッチ反応容器中で行ったところ、バッチ反応容器に比べマイクロリアクター中では極めて短い滞留時間で高い収率が達成された。またマイクロリアクター中でフロー条件を制御することにより、副反応を誘起するラジカルの生成が抑制され、反応の選択性が向上することが明らかとなった。
マイクロリアクターの流路内に酸化チタンを担持させ、光触媒の酸化力を用いた環境汚染物質の分解、光触媒によるニトロ基の還元などの反応を行わせると、極めて短時間に高い収率が得られた。光源としてのUV-LEDの利用は装置全体の小型化、フォトンコスト低減に極めて有用であり、光触媒担持マイクロリアクターと組み合わせると、フォトン効率もバッチ系に比べ1桁以上高くなることが見出された。またアミンのアルキル化の研究では、通常のバッチ反応系では進行しない、あるいは事実上観察できないほどに効率の低い反応が、比界面積の極めて高いマイクロリアクターでは発現することが明らかとなった。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
鈴木 正 | 東京工業大学 | 大学院・理工学研究科 | 助教授 | (Kakenデータベース) |
松下 慶寿 | 東京工業大学 | 大学院・理工学研究科 | 助手 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2004 - 2005
【配分額】7,800千円 (直接経費: 7,800千円)