第一次世界大戦と民間人―「武器を持たない兵士」の出現と戦後社会への影響
【研究分野】史学一般
【研究キーワード】
第一次世界大戦 / 民間人 / 武器を持たない兵士 / 戦後社会 / ドイツ / イタリア / ロシア / ハンガリー / ベルリン警察文書 / 戦士記念碑 / 軍服製造 / タンネンベルク神話 / 戦間期 / 武器を待たない兵士 / ロシア内戦 / アストルフ / パラミリタリー / 時局調査 / 創造的未来 / ドイツ革命 / 住民軍 / ハレ / 総力戦 / 暴力化 / 記憶 / 革新 / イメージ / マズーレン / 空襲 / 産業動員 / メディア / 青島 / 暴力か / 暴力 / 戦争文化 / 耐え抜く / 西洋史 / 日本史
【研究成果の概要】
史上初めての総力戦になった第一次世界大戦において、「前線」と「国内」の境界線が解けていった。つまり、戦いの場が以前の戦争と違い、限りなく「国内」に入って来た。総力線においては、兵士以外の民間人も何らかの形で戦争に積極的に関与させられ、「武器を持たない兵士」になったからである。その中で民間人の殺戮も日常になっていく。本共同研究では、第一次世界大戦における主要参戦国を取り上げて、総力戦の中で民間人が何を考えて如何なる行動をとって行ったのかを明らかにすると同時に、戦後ヨーロッパ社会への影響を考えていった。
【研究の社会的意義】
共同研究の対象国として、ドイツ、イタリア、ロシア、ハンガリー、フランス、そして日本を取り上げた。これらの主要参戦国において「武器を持たない兵士」となった民間人が、4年に亘る長期消耗戦を戦い抜いた心理的背景や物的背景にあったものを明らかにしていった。同時に、総力戦を経験した民間人が、戦後の社会の変貌ー「暴力化」と「民主化」ーに如何に関わっていったのかを解明していった。その成果は、鍋谷郁太郎(編)『第一次世界大戦と民間人』(錦正社、2022年3月)の形で出版された。
【研究代表者】