バンドフォールディングを利用した高効率硫化物基緑色発光ダイオードの開発
【研究キーワード】
半導体 / エピタキシャル成長 / 光電子物性 / カルコゲナイド / ペロブスカイト / 薄膜 / 発光
【研究成果の概要】
本研究課題では、III-V族半導体をベースとした発光ダイオードが抱えるグリーンギャップ問題(緑色波長領域において発光量子効率が激減する課題)の抜本的解決を目指し、非結合性軌道とバンドフォールディングに着目した独自の化学的材料設計指針に基づき見いだされたペロブスカイト型硫化物半導体SrHfS3のエピタキシャル薄膜を用いたpnホモ接合を作製することで、SrHfS3の緑色発光ダイオード特性を評価することを目的としている。
本研究では、高品質なSrHfS3多結晶焼結体をターゲットとしたパルスレーザー堆積法を用いることで、二次的なアニール処理による表面汚染を避け、清浄かつ平坦表面が実現出来るin-situでのSrHfS3薄膜の作製、さらにはそのエピタキシャル薄膜成長を試みた。その結果、基板温度とパルスレーザー強度といった薄膜成長条件を最適化することで、斜方晶構造を反映した2階の面内回転対称性を有するドメインが互いに90度ずつずれて成長するツインドメインのSrHfS3エピタキシャル薄膜を得ることに成功した。
本年度はその結晶品質の更なる最適化を行った。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2020-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)