多種の長寿命放射性核種を超高感度で検出可能な加速器質量分析法の開発
【研究分野】原子力学
【研究キーワード】
加速器質量分析 / 長寿命放射性核種 / 環境動態研究 / 同位体トレーサー / 同位体分析 / 放射線物理 / 量子ビーム / 加速器質量分析法 / 環境トレーサー / 環境動態 / 環境分析 / 原子力計測
【研究成果の概要】
本研究で開発した6 MV加速器質量分析装置を用いて、長寿命放射性核種であるBe-10,C-14,Al-26,Cl-36,I-129の超高感度測定を実現した。また、環境試料中に存在する極微量核種の検出技術を確立した。Cl-36の加速器質量分析では、試料処理方法やスペクトル解析手法の開発を進展させ、検出限界としてCl-36同位体比で3×10E-15以下を達成した。また、Ca-41とSr-90について、国内で初めて加速器質量分析による高感度測定に成功した。その他、国内の大型加速器質量分析装置を連携することで、Cl-36とI-129の環境動態に関する研究を進展させた。
【研究の社会的意義】
大型の加速器質量分析装置により、同位体比10E-10 から10E-15レベルの環境中の極微量核種が検出可能となった。特に炭素14(C-14)以外のBe-10, Al-26, Cl-36, Ca-41,Sr-90, I-129などの長寿命放射性核種について、同位体トレーサーとして環境動態研究に適用することが可能となった。今後、地球環境科学などの自然科学分野や原子力分野などにおいて、応用研究の進展が期待できる。
【研究代表者】