分子配向構造の精密設計に基づく多彩な白色偏光発光材料の創製
【研究キーワード】
発光 / フィルム / 分子配向 / 偏光発光 / 光学素子 / 液晶
【研究成果の概要】
小型かつ高機能な次世代光機能素子の発展に資する材料として,単一薄膜でありながら,光渦や円偏光といった多様な偏光モードで発光する材料の開発が盛んに行われている。分子が凝集した状態であるフィルムなどにおいて,高い発光強度を示す凝集誘起発光材料の開発は成熟しつつあるが,自在な偏光モードの実現と両立することは容易ではない。そこで,分子配向に基づく偏光モード制御に着目した。本研究では,分子構造設計により優れた凝集有機発光性分子を合成するとともに,分子配向制御により偏光モードを付与することで,凝集状態でも高い強度で偏光発光を示す材料の作製に成功した。
【研究の社会的意義】
本研究では,分子構造設計により発光特性(強度や波長)を,分子配向設計により偏光モード(直線偏光や円偏光)を独立して制御できることを明らかにした。フィルムなど分子が凝集した状態においても高強度かつ偏光制御された発光が可能となるため,従来の光デバイスの高機能化や小型化が容易となり得る。更なる研究の発展により次世代型ディスプレイやセキュリティーインクへの応用が期待できる。
【研究代表者】
【研究種目】研究活動スタート支援
【研究期間】2019-04-01 - 2021-03-31
【配分額】2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)