新規な含窒素複素環化合物を活用した有機エレクトロニクスの研究
【研究分野】機能材料・デバイス
【研究キーワード】
有機半導体デバイス / 有機合成化学 / 有機化学 / 半導体物性 / 高効率太陽電池材料・素子 / 有機導体 / 有機半導体 / 複素環化合物 / 色素増感太陽電池 / 分子集合体
【研究成果の概要】
本研究では、アミン系縮合剤の優れた反応性を利用して新規な含窒素複素環化合物の創出を行った。窒素原子を含んだπ共役化合物は強い電子供与性または受容性を示し、分極構造に由来した特異な物性及び分子間相互作用を与える。これらの酸化還元電位測定及び発光特性を含めた基礎溶液物性を検討し、さらに長所を生かした有機デバイスの作製を行った。窒素原子とホウ素原子を含むジアザボロール誘導体が電界効果トランジスタ(FET)のp-型の半導体として活用できることを明らかにした。ジアザボロールをキノンと縮環させることで、平面三配位ホウ素骨格を含んだn-型半導体の開発に成功した。ジケトピロロピロール誘導体が、水素結合のネットワークを形成する場合に電子輸送性が改善されることを明らかにした。C=N二重結合を有するジインデノピラジンジオン誘導体が強い電子受容性を示し、素子の駆動電圧の小さいn-型FET特性を与えた。トリフルオロメチル基が導入された非対称型のフェニルイミド化合物が対称心のない結晶構造を与え、機械的刺激により発光するトリボルミネッセンスを示すことを見出した。
【研究代表者】
【研究連携者】 |
山下 敬郎 | 東京工業大学 | 大学院・総合理工学研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2010 - 2012
【配分額】4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)