水同位体比データ同化システムを用いた大気・陸面水循環過程の詳細解明(国際共同研究強化)
【研究分野】水工学
【研究キーワード】
水安定同位体 / 蒸発散 / 植物活動 / 水蒸気同位体比 / 成分分離 / 地球水循環 / データ同化 / 同位体大循環モデル / 気候プロキシ
【研究成果の概要】
延べ半年間米国サンディエゴ州立大学(SDSU)及びスクリプス海洋学研究所(SIO)に滞在し、水蒸気同位体比データを世界中から収集するほか、様々な手法で推計された蒸散割合についての論文をコンパイルした結果を用いて、全球陸域の蒸発散量に対する植生からの蒸散量の寄与について、より正確な値を推計した。さらに、同位体大気大循環モデルIsoGSMと局所アンサンブル変換カルマンフィルタLETKFを用いて、欧州の地球観測衛星MetOpに搭載された分光計IASIによって観測された水蒸気同位体比データ(δ2H)を2013年の1ヶ月分を使用し、データ同化を通じて大気場が再現されているかを評価した。
【研究の社会的意義】
本課題では、32篇の論文出版や15件の学会発表を行うことが出来た。こうした効果的な研究活動ができたのも、国際共同研究加速の際の必須項目である海外研究機関への長期派遣(本課題では約半年間)があったからである。日常の膨大な数の会議から離れ、落ち着いた環境でじっくり研究について考えられる期間があることが、研究を進めるにあたって極めて大切であると痛感できた。ここにこのようなプログラムを考えてくださった方々に深く感謝したい。
【研究代表者】
【研究協力者】 |
Lai Chun-Ta | サンディエゴ州立大学 | Department of Biology | 准教授 |
Gershunov Alexander | スクリプス海洋学研究所 | CASPO | 研究者 |
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【研究種目】国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
【研究期間】2016 - 2018
【配分額】14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)