移住支援にみる戸建持家の自律的な賃貸流通の可能性に関する研究
【研究キーワード】
戸建賃貸 / 地方都市 / 不動産 / 建物性能 / 戸建持ち家 / 賃貸化 / アンケート調査 / 一時的な住まい / 借上げ転貸 / 契約の支援 / リスクの分散 / 戸建賃貸の潜在性 / 空き家 / 賃貸・転貸 / 改修工事 / 事業システム / 地方移住 / 契約事項 / 戸建住宅 / 賃貸借契約 / リスク分担 / 定住促進
【研究成果の概要】
本年度は、松山市内で戸建賃貸事業(土地所有者が賃貸用の戸建住宅を新築し、賃料収益を得る事業)を展開する不動産事業者及びそのオーナーへの聞取り調査を実施し、収益用戸建賃貸住宅の実態を把握し、提供資料(物件の設計図書、フロー収入に関する記録等)の分析を行った。収益用の戸建賃貸住宅の特徴として、「戸建」という希少性を持ちつつも、家賃が集合住宅に比べ特別に高額ではない点が挙げられる。省エネ性、構造安全性、防音性などの建物の性能に関しては、特別に高いレベルを実現しているわけではないが、一般の賃貸集合住宅にはほとんど流通していない80㎡程度(3LDK)の広さをもち、空室率も極めて小さく稼働している。建物性能については、平均3~4年で退去する居住世帯にとってそれほど重視されているわけではなく、むしろ居住者の求める独立性や居住性に対するニーズに合致することで、戸建賃貸住宅が地方の賃貸住宅マーケットにおいて高い優位性を持っていることが指摘された。一方、集合住宅に比べ事業者側の経営的なメリット(空室率の低さ、売却も含めた処分のしやすさ)も多く、今後も供給が増えていくことが予想される。これら収益用戸建賃貸住宅の間取りやスペックに着目し、最終年度は、空き家となった戸建て持ち家が、高い優位性を持ちうる賃貸住宅として転用されるための、物件の状態や改修の内容及び工事方法、賃貸契約上の留意点などについて研究を進めていく。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
角倉 英明 | 広島大学 | 先進理工系科学研究科(工) | 准教授 | (Kakenデータベース) |
永野 真義 | 東京大学 | 大学院工学系研究科(工学部) | 助教 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2018-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)