生物多様性保全に関わる国際認定制度の横断的分析:国際-現場連携の課題と自治体戦略
【研究分野】観光学
【研究キーワード】
世界農業遺産 / 地理的表示 / 地域団体商標 / 地域認定 / 産品認証 / 伝統的産品 / 社会ネットワーク分析 / 地域アクター / IPBES / ジオパーク / エコパーク / 世界遺産 / 国立公園 / 地域資源 / 伝統的知識 / 生物多様性保全 / 国際機関 / 生物多様性
【研究成果の概要】
本年度は、国内の世界農業遺産の分析および、能登地域と比較対象地域(国東)での調査等を中心に行なった。気候変動・獣害・担い手の縮退を背景に、能登地域と国東地域は類似性があるが、例えば棚田等の農地の林地化に関して特徴は異なる。生産者への質問票調査や統計データ、航空写真等を分析し、生産面から否定的な評価の傾向がある棚田・畑の林地化が、実際には薪炭材、昆虫採集等の教育の機会提供という文化的サービスの役割を持つという側面も示唆された。結果は国際学術誌(Forest Ecology and Management)において論文(Kohsaka et al., 2021)として採択された。なお、国東地域の研究は大分県の調査研究助成事業にも活用した。加速する気候変動とその適応の観点の重要度も増しており、キノコ生産等の影響も国際学術誌に投稿し、採択されている。
社会還元として、環境省(中部地方)の気候変動適応策に関する事業の分科会の座長および環境省の次期生物多様性国家戦略研究会メンバー、日本学術振興会の連携会員(環境学)として、自治体関係者、市民社会へ継続的に発信している。同時に国際のプロセス(生物多様性のIPBES等)への貢献も行っている。
国内では森林環境譲与税は、そのような観点からも活用されており、関連する取り組みについて調査を行った結果を取りまとめた論文が国内外の学術誌で採択されている。他の国際学術誌での論文の発表等も行い、最終的に15編の査読付き論文を発表した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
内山 愉太 | 神戸大学 | 人間発達環境学研究科 | 助教 | (Kakenデータベース) |
徳山 美津恵 | 関西大学 | 総合情報学部 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2017-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)