グローバル生産における階層分散スケジューリング
【研究分野】機械工作・生産工学
【研究キーワード】
スケジューリング / リスケジューリング / 階層分散型生産システム / オブジェクト指向 / CORBA / コンカンレト・リスケジューリング / GA / 整合性 / 遺伝的アルゴリズム / ジョンソン法
【研究成果の概要】
あらかじめ作成されたスケジュールに,機械の故障などの予期できない変更が生じた場合,階層分散型生産システムの全構成要素のスケジュール間で整合性を保持しながら,最上位階層の全体の納期を満たすように,迅速にスケジュールを変更(リスケジューリング)しなければならない.本研究では,階層分散型生産システムのスケジュール間の整合性を保持しながら,全体の納期を満たすように,全ての階層で同時並列にリスケジューリングを行うスケジューリングシステムを開発した.結果を以下にまとめる.
コンカレントにスケジューリングを実行するアルゴリズムを提案した.
1.リスケジューリング・アルゴリズムの提案
処理の遅れ等の問題が生じた際,階層の異なる複数の生産スケジュールにおいて,同時にリスケジューリングを検討し,その結果を重ね合せることで,問題を解消するアルゴリズムとして,コンカレント・リスケジューリング手法を提案した.
2.プログラムモジュールの開発
平成11年度に作成した情報変換プロトコルと,上記1.で提案したアルゴリズムに基づき,オブジェクト指向プログラミング言語Smalltalkを用いてプログラムモジュールを開発した.このプログラムモジュールは,CORBAに準拠して,異なる階層のスケジュール間で情報をリアルタイムに授受するとともに,コンカレント・リスケジューリングを実行することができる.
3.コンカレント・リスケジューリングの試行
平成11年度に作成したGAおよびジョンソン法のスケジューリングモジュールと,上記3.で作成したプログラムモジュールを結合し,階層分散スケジューリングシステムを開発した.このシステムを用いて,スケジューリングのコンカレント化および,リスケジューリングの協調を試行し,本手法の有効性を検証した.
【研究代表者】
【研究種目】奨励研究(A)
【研究期間】2000
【配分額】2,300千円 (直接経費: 2,300千円)