参加型まちづくりを支援する情報基盤技術に関する基礎的研究〜インターネットを介して市民が地図上に情報を入力し相互閲覧するシステムの開発および試用実験〜
【研究分野】都市計画・建築計画
【研究キーワード】
参加型まちづくり / 地図情報 / インターネット / 情報交流 / 記入閲覧 / 市民活動団体 / 相互記入 / 相互閲覧
【研究成果の概要】
平成13年度に開発した「インターネット書込地図型情報交流システム(通称:カキコまっぷ)」を多様なOSやWebブラウザで利用可能で、かつ直感的に操作できるよう改良し、世田谷区で子育て支援を実践する市民ネットワーク「ママパパぶりっじ」、埼玉県深谷市でまちづくり活動を行う「NPO法人・深谷にぎわい工房」、世田谷区玉川田園調布でまちづくり活動を実践している「NPO法人・玉川まちづくりハウス」の協力を得て、運用実験を行った。
その結果、以下のような知見を得た。
1.市民活動団体との協力によるシステム運用の効率化
本システムは地域での情報交流の活発化に寄与することを意図したものであり、地域の実情を的確に把握している市民活動団体などと協力して運用することで、地域やテーマに適したシステムの設定、運用をおこなうことが可能となった。
2.インターネット上に限らない、現場でのイベントとの連携が必要
市民活動はインターネット上での活動に限るわけではなく、イベントなどで住民相互が直接に顔を合わせることも大きな意味を持つ。現場イベントとインターネット上での情報交流の連携が効果的であることが「ママパパぶりっじ」「深谷にぎわい工房」の活動を通じて明らかになった。
3.「口コミ」的情報獲得の可能性
生活に密着した「口コミ」的情報は、きめ細かなまちづくりには欠くことの出来ない情報であり、このような情報の収集は参加型まちづくりの目的の1つでもある。「ママパパぶりっじ」での運用から、本システムを用いてこのような情報収集が可能であることがわかった。
4.地区データベースの構築に寄与
地区の多様な情報を継続的に収集・蓄積することで、常時の、あるいは非常時に役立つ物的・人的地区データベースを作ることができる。「玉川まちづくりハウス」での運用実験から、本システムが地区データベースを作球する際に有用であることが示唆できる。
【研究代表者】