中東地域を中心とするイスラーム圏の宗教・民族・社会的多様性に関する総合的研究
【研究分野】地域研究
【研究キーワード】
西アジア・中央アジア / 中東地域 / 少数派 / 多様性 / イスラーム / キリスト教
【研究成果の概要】
中東地域を中心とするイスラーム地域における支配集団と非支配的な民族・宗教/宗派・集団の相互関係を研究することを通じて、イスラーム世界の多様性と共存/排除の構造を浮き彫りにすることを試みた。具体的には、(1)「中東地域における宗教的・社会的少数派」、(2)「イスラームにおける少数派の思想と実態」、(3)「現在と過去の接点としての移動・法・ジェンダー」という3つの研究課題を設け、歴史学、文献学、法学、ジェンダー論の手法を用いて学際的に考察を行った。
【研究の社会的意義】
民族・宗教・社会的多様性という観点から、文献学、宗教学、歴史学、法学、ジェンダー論といった異なった背景を持つ研究者が協働して当該地域を扱う学際的かつ分野横断的な研究は、わが国においてこれまでに比較的数少なく、本研究を通して中東研究の一つの新たな手法を提示することができた。本研究を通して行った試みは、わが国が目指している、中東および周辺地域の国々との重層的な関係の構築に資するだけでなく、中東・イスラームを越えた、グローバルな共生や多文化理解のあり方を模索するうえでも、一定の貢献をなしうるものと考える。
【研究代表者】