哲学プラクティスと当事者研究の融合:マイノリティ当事者のための対話と支援の考察
【研究キーワード】
哲学プラクティス / 哲学対話 / 当事者研究 / マイノリティ / 現象学 / 社会教育 / 学際的研究 / 臨床哲学 / 学際研究 / ジェンダー / 当事者性
【研究成果の概要】
2021年度の本研究は、昨年度同様、新型コロナウィルス感染拡大の影響に伴い、計画通りに研究を進められなかった。多くの実践や学会報告がオンラインでの開催となったが、対面で行った実践も出てきた。研究代表者と研究分担者たちは試行錯誤をしながら、それぞれの研究実践を続けた。2021年度、本研究は主に6つの対話実践・研究を遂行した。
①大学生のための実践型教育プログラムにおける哲学カフェのフィールドワークとその考察、②定時制高等学校と哲学プラクティスをテーマにしたシンポジウムの開催、③自分らしさを超える!ヘッドドレスワークショップの開催、④〈哲学×デザイン〉プロジェクトのイベント計8回開催、⑤大船渡ESDプロジェクト3月訪問隊の対話実践、⑥日本現象学・社会学会でのシンポジウム企画・運営
稲原と三井(村山を専門家として迎えた回もあった)は①を行い、その実践報告を日本哲学プラクティス学会第3回大会で発表した。この活動では、学生たちも一緒に、ジェンダー問題、マイノリティに関する課題などをテーマに選んで、企画・運営している。②に関しては、梶谷、稲原、中川が企画・運営を行った。4名のゲストを招いて定時制高校での対話の活用や学校外の居場所作りでの実践報告をしていただいた。③のイベントは、高橋とほんまが関わり、ヴィヴィアン佐藤氏を招いて釜ヶ崎と生野で2回ワークショップを開催した。このワークシップでは当事者が自分を表現することを重視した。④は梶谷が長年続けているプロジェクトだが、2021年度は本研究との関わりを重視し、マイノリティや当事者、コミュニティというキーワードを掲げて多くのイベントを開催した。⑤は松岡が長年続けてきた被災地(岩手県大船渡市赤崎地区)でボランティア実践を行うというプログラムである。2022年3月の訪問中に住民との対話イベントを2度開催した。⑥では池田と稲原が企画・運営を行った。
【研究代表者】