数サイクル超短パルス光発生のための高パワーレーザーのコヒーレント結合と位相評価
【研究キーワード】
フェムト秒ファバレーザー / CFBG / パルス伸長器 / 半導体光増幅器 / コヒーレントビーム結合 / フェムト秒レーザーパルス / コヒーレント結合 / 位相 / 数サイクルパルス
【研究成果の概要】
2021年度には、既存イッテルビウム(Yb)フェムト秒ファイバ発振器出力をパルス伸長器に導入し、レーザーパルスをチャープさせた。パルス伸長器として、透過型回折格子とチャープファイバブラッググレーティング(Chirped fiber blagg grating, CFBG)を用いた2つのパルス伸長器を構築した。フェムト秒ファイバ発振器の出力パルス幅を測定したところパルス圧縮後に200フェムト秒が得られていることがわかった。それぞれのパルス伸長器にこのパルスを導入した場合のパルス伸長後パルス幅設計仕様は、透過型回折格子を用いた場合には450ピコ秒、CFBGを用いた場合には430ピコ秒と見積もられた。
CFBGの出力を高速動作する半導体光増幅器で任意の繰返し周波数で増幅することを可能とした。これは、フェムト秒ファイバ発振器の一部をフォトダイオードに導入してレーザー繰返し周波数をモニターし、市販のトリガ回路によって周波数を分周して1ナノ秒のパルス幅をもつ電気パルス信号を半導体光増幅器の駆動電気信号として導入した。そのうえで、コア励起とダブルクラッド励起の2つのファイバー前置増幅器を用いて増幅を行い、増幅器出力8W以上の出力を得た。また、2つのYbロッドファイバ増幅器を波長安定化した100W出力のレーザーダイオード2台で励起する増幅光学系を構築した。一方で、コヒーレントビーム結合のための光学系として、偏光依存ビームスプリッターと波長板からなるビーム分離光学系、およびビーム結合光学系を構築を行なった。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2021-04-01 - 2024-03-31
【配分額】3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)