光/化学エネルギー変換に基づく光イオニクスデバイスの創成
【研究キーワード】
光電気化学材料 / インターカレーション / 全固体電池 / リチウムイオン電池 / インターカレーション電極 / リチウム電池 / 電気化学材料 / 光電気化学
【研究成果の概要】
光/化学エネルギー変換によるエネルギー貯蔵(充電)と化学/電気エネルギー変換によるエネルギー放出(放電)を単一デバイスで動作させることを目指して,全固体光イオニクスデバイスを薄膜合成法により構築した.光電気化学測定および界面構造解析から,光照射によりn型半導体正極からリチウムが脱離することで充電できることを実証した.さらに,光照射で懸念される分解反応も生じず,極めて可逆的に光充電と放電反応が進行した.固体電解質を用いた全固体デバイス化することで,光イオニクス現象をエネルギー貯蔵に利用できる可能性を明らかにした.
【研究の社会的意義】
光イオニクス現象の基礎学理を半導体界面科学(光励起,電荷移動,イオン拡散)から構築できたものと考え,固体イオニクスの新領域開拓としての学問的意義が高い.光/化学エネルギーの直接変換による蓄電が可能となれば,「畜電池は電力によって充電される」という常識を覆す新しい電池の誕生が期待できる.社会的な意義としては,エネルギーハーベスティング技術へ展開があり,半導体集積回路と同一基板上に自立電源としての光蓄電デバイスを組み込むことで,IoTデバイスを超小型化させることで,Society 5.0(超スマート社会)の実現に貢献できる.
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2019-04-01 - 2022-03-31
【配分額】17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)