無機層状化合物の3次元化による新規多孔材料の開発
【研究分野】無機材料・物性
【研究キーワード】
メソ多孔体 / 表面修飾 / 層間化合物 / 吸着 / 層状物質 / 界面活性剤 / 分子集合 / 多孔質材料 / 吸着特性 / 生成メカニズム / 細孔制御 / ラメラ相 / ヘキサゴナル相 / 分子集合体 / 多孔体 / メソ孔 / インターカレーション
【研究成果の概要】
1)界面活性剤であるヘキサデシルトリメチルアンモニウムイオン(C_<16>TMA^+)とkanemite(NaHSi_2O_4(OH)_2・H_2O)との反応を、両者の比を変化させてkanemite-C_<16>TMA複合体を合成したところ、C_<16>TMA^+/Si比が0.2より大きな場合は、Lamellar状構造の複合体を得た。この複合体は、三次元化したケイ酸種を含むことからトポタクティックな-インターカレーション反応による層間化合物とは異なることがわかった。しかし、室温で合成した複合体のXRDパターンおよび^<29>Si MAS NMRから、Lamellar相は反応初期段階では層間化合物であり、その後の反応で三次元化したケイ酸種が生成することが示唆された。
シリル化剤を用いてKanemiteからfol ded-sheet反応により合成した多孔体のシリル化による表面修飾を行い、修飾された多孔体の細孔径の変化について検討した。シリル化による表面修飾は、各種RMe_3SiClをシリル化剤とし、トルエンを溶媒として窒素雰囲気下で還流させることにより行った。IR、^<29>Si MAS NMR、及び示差熱分析でシリル化剤はシロキサン結合を介して細孔表面に固定化されていることを確認した。また、シリル化された多孔体のXRDパターンはシリル化前と比べてほとんど変化しておらず、シリル化後も多孔体の構造が保持されていることがわかった。また細孔径分布から、修飾したシリル化剤のアルキル鎖長が大きくなるほど多孔体の細孔径は小さくなり、シリル化による細孔径の制御が可能であることが示された。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
菅原 義之 | 早稲田大学 | 理工学部 | 助教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】試験研究(B)
【研究期間】1993 - 1995
【配分額】13,900千円 (直接経費: 13,900千円)