分子集合体を利用した無機有機メソ構造材料及びメソポーラス材料のケミカルデザイン
【研究分野】無機材料・物性
【研究キーワード】
Mesoporous / Mesostructure / Layered compounds / Silicates / Kanemite / Chlorophyll / Film / Photochemical / film / メソポーラス物質 / メソ構造体 / 界面活性剤 / シリカ / カネマイト / 層状ケイ酸塩 / 無機有機複合体
【研究成果の概要】
単一層状ケイ酸塩であるカネマイト(NaHSi_2O_5・3H_2O)とヘキサデシルトリメチルアンモニウム(C_<16>TMA)との反応による層間化合物を酸処理することにより、格子状の一次元チャネルを有する新規メソ構造体が生成し、焼成により有機種を除去することで新規メソ多孔体KSW-2が生成することを明らかにした。
メソポーラス材料の構造制御に関して、ポリイミドフィルムをラビング処理した石英ガラス基板上に、一軸配向したヘキサゴナルチャネルを有するメソポーラスシリカ薄膜の合成に成功した。
メソポーラス材料の応用展開として、メソポーラスシリカFSMへのタキソールおよびクロロフィルの吸着を試みた。タキソールは細孔径および溶媒に応じてFSMに吸着し、また水-メタノール混合溶媒により脱着することが確認された。クロロフィルの吸着では、直接吸着させるとクロロフィルが変性することから、クロロフィルを変性させずに細孔中に導入する方法を検討したところ、FSM表面をジオールで修飾した場合に変性が抑制されることを見いだした。
上記に加え、有機ゲスト種に対するメソポーラスシリカの固定化媒体としての性質を、FSMに吸着させたルテニウムトリスビピリジン錯体を発光プローブとして調査した。またアルミニウム含有メソポーラスシリカ薄膜へのアゾベンゼン誘導体の吸着も行った。光照射によりアゾベンゼン誘導体の異性化が確認され、アルミニウム含有メソポーラスシリカ薄膜がフォトクロミック分子の固定化媒体として有用であることが分かった。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
菅原 義之 | 早稲田大学 | 理工学部 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】1999 - 2000
【配分額】15,500千円 (直接経費: 15,500千円)