火星表層の水:同一地域の画像の比較による流動地形発見と数値モデルによる含水率推定
【研究分野】固体地球惑星物理学
【研究キーワード】
火星 / 岩屑氷河 / 水 / 氷河 / 重力流 / バレーネットワーク / 数値モデル
【研究成果の概要】
火星上で水が関与したと考えられる様々な地形に関し、解析を行った。得られた主な結果としては、(1)岩石氷河と見られる地形を発見し、地球の岩石氷河との類似点を指摘すると共に、数値モデルを構築することで、その岩石氷河に含まれる含水量の推定値を求めた。この研究の内容は雑誌Planet. Space Sci.に掲載された。(2)アラビア・テラと呼ばれる巨大な盆地が衝突盆地である可能性を示し、さらにその中における水循環のモデルを提唱した。この内容は雑誌Icarusに掲載された。(3)THEMISを主に用いたバレーネットワークのマッピングを行った(投稿準備中)。(4)重力流の流動形態の一種として、振動による流動化が考えられるが、水が全く存在しない小惑星において、こうした現象が生じうることを発見・記載し、振動の物理モデルとともに、このプロセスが広く太陽系天体で見つかる可能性を示した。この内容は雑誌Scienceに掲載された。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(B)
【研究期間】2006 - 2007
【配分額】3,600千円 (直接経費: 3,600千円)