土砂のマクロ的性質のリアルタイム推定に基づく油圧ショベルの自動掘削動作の実現
【研究キーワード】
自動掘削 / 油圧ショベル / 土砂のマクロ的性質 / 土量変化率 / 機械学習
【研究成果の概要】
令和三年度に進めた研究は,以下の三つに分類される.一つ目が,掘削時の土砂形状の三次元計測手法についての検討である.この計測は,センシングデバイスの性能にも大きく依存するため,複数のLiDARを試用し土砂形状取得を進めてきたが,未だ,高精度の土砂形状の測定が達成できていないため,引き続き研究開発を進める必要がある.二つ目が,推定した土砂情報を考慮した油圧ショベルの動作計画手法の提案である.この研究については,事前に適切な掘削動作を生成することで,自動掘削が可能であることが分かった.この成果は,日本ロボット学会学術講演会ならびに,計測自動制御学会 システムインテグレーション部門講演会で発表を行い,現在,ジャーナル論文の執筆を進めている.今後は,掘削効率のみならず,掘削時の土砂のこぼれを考慮した動作計画についても研究開発を進める.三つ目が,機械学習を用いて土壌の表面画像から土壌内部の水分量の時系列変化を予測する2段階のフレームワークの構築である.第1段階として,RGB-IRカメラを用いた土壌表面画像を入力,水分量計による土壌表面の水分量を出力としたCNN改変モデルを構築した.同成果は,Journal of Robotics and Mechatronicsという雑誌に投稿し,採択された.また第2段階として,第1段階で推定された土壌表面水分量から土壌内部の水分量をLSTMによって推定するモデルを構築し,特に外部の気温も同時に計測し時系列入力データを与えることによって,土壌内部水分量の時系列予測に成功した.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
谷島 諒丞 | 東京大学 | 大学院工学系研究科(工学部) | 特任助教 | (Kakenデータベース) |
石上 玄也 | 慶應義塾大学 | 理工学部(矢上) | 准教授 | (Kakenデータベース) |
濱崎 峻資 | 東京大学 | 大学院工学系研究科(工学部) | 特任助教 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2020-04-01 - 2023-03-31
【配分額】17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)