機構・構造・制御系の進化的自動最適化設計シミュレーション法の開発
【研究分野】機械力学・制御
【研究キーワード】
構造最適設計 / 構造動力学 / トンボの羽構造 / 計量高剛性設計 / 精密有限要素モデル / 非線形最適化 / 制振制御 / コンロッド / 軽量高剛性設計 / 機械力学 / 最適設計法 / 振動制御 / 騒音制御 / 自動有限要素モデル作成法 / 進化型自動構造最適化 / 構造動特性 / 有限要素法 / シミュレーション / 運動制御 / トンボの羽 / ロボット
【研究成果の概要】
まず,進化型構造最適化アルゴリズムの構造動力学的最適化への理論拡張を行った.その妥当性を検証するために,プログラムシステムを構築して,いくつかの基礎的適用対象物に加えて,あるエンジンのクランクシャフト・コンロッド・ピストン機構の中のコンロッドについて最適設計を行った.強度,剛性および共振回避のための高固有振動数をすべて適切に確保しながら軽量化設計を行う最適化解を得た.研究上作成したプログラムの発展を図ることで第三者使用に耐え得る汎用プログラム開発の見通しもつけられた.
宇宙空間構造物設計への示唆などを与えられることなどを工学的動機としてのトンボの羽の構造動力学的研究については,実際の羽(アキアカネ)の精密観察を行い,その観察と計測と昨年度のモデル化研究で得られた知見とを利用して,さらに精密なモデル作成を行った.具体的には網脈座標と寸法の精密化および羽のそりもモデル化に組み込むことで,実験によって得られる実際の羽の動特性と良く一致する特性を有するモデルが構築できた.網脈の模様についての最適化視点からの考察も行ったが,この点については明確な解釈を得る結果は得られなかった.
制御に関する研究としては,制御理論の整理は騒音制御理論も含めて行い,騒音低減化のための構造最適化としての薄板構造の折り曲げや押し出し変形による構造最適化と制振静粛制御法の研究を行った.
最新の成果についての公表は平成16年度に開催の国際会議での発表も含めて計画立てている.
【研究代表者】