エピタクシャル成長のメカニズムとコヒーレント超薄膜の物性
【研究分野】表面界面物性
【研究キーワード】
シリコン表面 / 相転移 / 吸着構造 / 高指数面 / SPA-LEED / REM / 表面電気伝導 / ファセット面 / 表面超構造 / 高指数表面 / サーファクタント / 電子線回折 / 表面電子顕微鏡 / 走査トンネル顕微鏡
【研究成果の概要】
この研究プログラムで今年度次のような成果が得られた。
1)Au吸着誘起Si表面の構造相転移を観察し、表面構造中のSi原子密度を測定すると同時にSi(111)微斜面においてファセット形成を見出した。
2)上記の発展として、[110]晶帯でのAu吸着誘起ファセット形成とその相転移、吸着量、熱処理温度依存性等を見出した。
3)Si(001)面でのAu吸着誘起ファセット形成過程を日独で共同してSPA-LEED、UHV-REMその構造と形成過程の詳細を明らかにした。
4)表面エレクトロマイグレーションによるステップバンチングの過程におけるAu吸着の効果を調べ、Au吸着がSiアドアトムの有効電荷を反転させることを明らかにした。
5)Si(111)√3x√3-Ag表面上に貴金属(Au、Ag、Cu)、アルカリ金属などを微量吸着させると共通して√21x√21が形成されることを見出した。
6)Si(111)√3x√3-Ag表面を5KでSTM観察すると定在波が半導体表面であるにも関わらず明瞭に観察された。
7)Si(111)表面にPbを吸着させて形成される不整合吸着構造は200Kで7x√3整合構造に相転移することを見出した。
8)Si(111)急冷表面のアドアトムは230℃でc2x8と“1x1"にGeと同様な相転移があることを見出した。
9)金属吸着Si表面にC60フラーレンヲ吸着させると超格子構造に依存してエピタクシー変化することが分かった。
10)SPA-LEEDの解析により種々の吸着系で多様な成長欠陥が形成されることを明瞭にかつ系統的に調べCaF2のエピタクシーの詳細もSTM、LEEDで明らかにした。
11)Si(111)Ag系で4Kでの伝導測定から2原子層以下の吸着量で金属-絶縁体相転移を見出した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
HORNVON Hoeg | ハノーバー大学 | 固体物理研究所 | 助手 |
HENZLER M. | ハノーバー大学 | 固体物理研究所 | 教授 |
長谷川 修司 (長谷川 修治) | 東京大学 | 大学院・理学系研究科 | 助教授 | (Kakenデータベース) |
井野 正三 | 宇都宮大学 | 工学部 | 教授 | (Kakenデータベース) |
谷城 康眞 | 東京工業大学 | 理学部 | 助手 | (Kakenデータベース) |
HORN V.HOEGEN M. | HANNOVER UNIV., INST.S.S.PHYS., RA |
HORN von Hoe | ハノーバー大学 | 固体物理研究所 | 助手 |
HENZLER M | ハノーバー大学 | 国体物理研究所 | 教授 |
長尾 忠昭 | 東京大学 | 大学院・理学系研究科 | 助手 | (Kakenデータベース) |
箕田 弘喜 | 東京工業大学 | 理学部 | 助手 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】国際学術研究
【研究期間】1995 - 1997
【配分額】14,300千円 (直接経費: 14,300千円)