マイクロドメインにおける光受容体フォトトロピンシグナリングの解明(国際共同研究強化)
【研究分野】植物分子・生理科学
【研究キーワード】
フォトトロピン / 葉緑体運動 / 青色光 / 光受容体 / 植物
【研究成果の概要】
青色光受容体フォトトロピンは光屈性、葉緑体運動、葉の発生など様々な光反応を制御する。フォトトロピン結合タンパク質であるRPT2とNCH1 は葉緑体運動を制御することが知られているが、どのようにフォトトロピンがこれらタンパク質を制御するかはわかっていなかった。本国際共同研究では、RPT2とNCH1の機能に着目した。NCH1は青色光によるフォトトロピン依存のリン酸化制御を受けることがわかった。RPT2とNCH1は植物体内でお互いに結合し、フォトトロピンとも結合する。さらにマス解析により、様々なフォトトロピンシグナリング因子を同定した。
【研究の社会的意義】
フォトトロピンは植物における光合成反応の効率化を図りバイオマスの増産に必須な現象を制御する光受容体である。本研究で明らかになったフォトトロピンシグナリングの初期反応の分子メカニズムは、一つの光受容体が全く異なる現象を制御する分子機構を明らかにし植物学分野に新たな知見を与えるという学術的意義だけでなく、将来的な食糧不足の解決に不可欠である作物の効率の良いバイオマス増産法の開発研究にも重要な知見を与えるという社会的意義も持つ。
【研究代表者】
【研究協力者】 |
Christie John M. | University of Glasgow | Institute of Molecular, Cell & Systems Biology | Professor |
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【研究種目】国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
【研究期間】2016 - 2018
【配分額】10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)